【法律コラム】忘れていた借金

2013-07-20

10年とか20年とか前に借りて返さないままになっていた借金の請求がいきなり来たというご相談がときどきあります。

商事債権は5年で時効になりますが、それを知らない借り主から回収しようと古い債権を譲り受けてくる業者があるようです。

借りたときは少額でも10年とか20年とか経つと法定利息でもかなりの利息が付いてしまいます。

驚いて業者に電話をすると少しでも払ってほしい等言われて払ってしまう場合があるようですが、少しでも支払ってしまうと「時効の中断」があったと主張されてしまいます。

時効は主張しないと適用されませんので、昔の借金の請求をされた場合は「時効の援用」をする必要が有ります。

また、最近裁判所を通じて支払督促等を申し立ててくる業者もあるようですが、裁判所から来た手紙を無視するとそのまま申立が確定してしまいますので、決して無視してはいけません。

古い借金の請求が来た場合は業者に連絡せず、弁護士にすぐご相談ください。

当事務所では時効の援用手続や訴訟対応を行っております。

少額の弁済をしてしまった場合でも信義則上時効を援用することが許されるとした判決もありますので、弁済をしてしまった方もあきらめずにご相談ください。

文責:弁護士 北嶋太郎