債務整理
借金で苦しんでおられる方,とにかくすぐにご相談ください。
まずは債権者からの請求をストップさせましょう。そこから,貴方が抱えている借金を整理していくことが大切です。
●債務整理とは・・・・4つの手段,メリットとデメリット
「債務整理」という言葉は,何だか難しく聞こえるかもしれませんので少しご説明します。一般的に,債務整理には①任意整理,②民事再生,③自己破産があり,また,④過払い金返還請求もこれに含めて考えます。
①任意整理は,債権者と話し合って解決方法を考えるものです。
②民事再生は,一部の債権は免除してもらい,残りをこれから少しずつ返してゆくというものです。この手続きは裁判所に対する申し立てが必要です。
③自己破産は,一定以上の財産がある方はそれを債権者に分配して,ない方はそのままで借金の返済を免除してもらうものです。この手続きも裁判所に対する申立が必要です。
④また,借金を長年にわたり返済し続けてきたけれど一向に借金が減らないという場合に,法律に従って計算し直すと,本来返済しなければならない金額よりも多く支払っていたということがあります。このような場合に,払いすぎた分を返してもらうのが過払い金返還請求です。
どの手続きがご本人にとって最も良いかは,なかなか難しい選択です。
とにかく借金を全てなくしたいという方には③自己破産が考えられますが,現在ある財産を手放さなければならない場合があります。また,「全てを返済することはできないけれど,できる分は返したい。」と考える方もいらっしゃいます。その場合には,①任意整理が考えられますが,債権者の同意が必要です。
貴方の収入・生活・信念を踏まえ,最良の方法をご一緒に考えていきましょう。
●債務整理の誤解
「破産」「再生」という言葉には,どうしてもマイナスのイメージがつきまといます。また,これらに関する間違った知識をお持ちの方も多くいらっしゃいます。破産をしても,戸籍には載りませんし,お勤め先に連絡が行くなどということもありません。債務整理のどの手続きをとってもいわゆるブラックリストには載りますが,7~10年程度に限られます。破産の場合,一定の職業の資格制限はありますが,裁判所の破産開始決定から免責決定が出るまでの間のみです。
債務整理は,借金で苦しむ方を救済するための手続きです。今まで頑張ってきたけれど,もうこれ以上は返済できない,どうすればいいのか分からない・・・そんな方の借金を軽減し,「新しい人生のスタートを切るチャンスを与える」そんなイメージであって欲しいと思います。
★忘れていた借金の返済を請求された場合・・・ご注意ください
借金で悩む方の中には,もう何年も前の借金の返済をいきなり求められて困っている,という方もいらっしゃるのではないでしょうか。その借金,時効によって消滅させることができるかもしれません。
借金は,個人から借りていたなら10年,貸金業者から借りていたなら5年で時効により消滅します。しかし,ここで注意しなければならないのは,時効期間が過ぎたからと自然に借金が無くなるのではないことです。借金を消滅させるには,「時効だからもう払いません。」ということを債務者が債権者に伝えなければならないのです(法律用語で「援用」といいます。)。さらに厄介なことに,時効期間経過後,援用をするより先に借金の一部でも支払ってしまうと,もう援用することができなくなる,つまり時効によって借金を消滅させることができなくなるのです。
このことを知らず,貸金業者からの請求に耐えられず返済をしてしまう方が少なからずいらっしゃいます。貸金業者は時効制度を熟知していますから,なんとかして僅かばかりの金額を支払わせ,借主が援用できなくなったところで全額返済を求めるということがよくあります。このような状態になってから債務整理の御相談にいらっしゃる方もおられ,非常に残念に思います。手遅れになる前に,ご相談いただければと思います。
●弁護士に任せるメリット
弁護士に任せれば,債権者からの請求をストップさせることができますし,債権者との交渉や煩雑な手続きをすべて任せることができます。もちろん,裁判所への申立も弁護士が行います。そしてなにより,私たち弁護士は,借金で苦しむ方たちの支えになりたいと願っています。